「ちょっと遠くの町まで買い物に行こう!」
急に思い立ってAiと車で出かける。(ガソリンOK!地図OK!)チェック完了。
買い物に行く時は『Haru & Ai 』『Mari & Shou』と大体ペアが決まっている。運転、ちょっとした気配り、買い物のカン、荷物運び等の力仕事、ナビゲーション、総合して考えた時にうまくいく組み合わせだ。オプションとして(失礼!)ムードメーカーのTaikiが連いて来て、ドライブを楽しくしてくれることもある。
地図を見ながら道を指示するナビゲーターの存在は、特に私の運転の際には重大なポイントとなるのだが、今日は、行ったことがある場所だから・・と、たかをくくって、女同士の買い物♪と気楽に構えていた。
が・・やっぱり甘かった。『地図が読めない女 話が聞けない男』そんな本があったような気がするが、Aiも私と同類なのだということが今日判明してしまった。
結局30分で着くはずの場所にどうやっても辿り着けず(又かよ、おい!みたいな・・)、結局、又、正反対の方向のオペラハウスの方へ行ってしまったのである。
同類というのが判明した瞬間とは・・
その1、この道の名前はね・・と地図で確認してもらおうとAiを見た瞬間。・・ふと横を見るとAiが地図をさかさまに開いて見ていた!
これは明らかに私の遺伝子だ。綿密に地図を見て、場所を判明し、その先を考慮して早めに方向を指示・・そんな事を彼女に求めてはいけない・・。
その2、2時間ちょいの運転のあげく、見たことも聞いたこともない場所に来て、きっとなんとかなる!と思いながらも多少動揺して
「どうしよう・・!!」
と言うと、全く動ぜずに、
「まあ、ガムでも食べて落ち着いたら!」
と、笑っている彼女を確認した時。
これは見事にAB型のB部分のなせるわざではないか・・。彼女は我が家では唯一の『つっこみ』のはずだったのに・・!ゆるい・・。ゆるすぎる・・。
コンビの相方を間違ってしまったと確信してしまった・・。彼女にナビなど任せるのは間違っていた。
とはいえ、彼女が小さな頃に比べたら、精神的にとてもたくましくなって、楽天的なのに感動しつつ、救われたのも事実だ。
2時半出発。4時頃、なぜかハーバーブリッジを逆向きに渡ることになる。シドニーきっての観光名所である。
だが、それどころではない、冷や汗をかきながらの走行になってしまった。何故かというと、いくつかある橋の入り口の『e-PASS』というところから入ってしまったのだ。
これは簡単に言うと『e-PASS』というチケットを持っている人のみが入る入り口で、持っていない人が入ってはいけない場所だったのだ。下手したら罰金もの。
通った瞬間フラッシュの光を感じた。通る車のナンバーを瞬間的に撮影し、その車が『e-PASS』が窓に貼られているか、感知するのだという。
(*e-TAGというのもあるらしいが・・説明がややこしくなるのでここでは省かせてもらう)
この『e-PASS』には、恐怖体験があって・・
以前キャンベラから帰る時、何も知らずに高速道路にのり、さて降りようとすると、出口に『e-PASS Only』(現金での支払いは不可!)と書いてある。何だかわからないから次の出口から出ようと思って走ると、次の出口も同じ表示がされている。どこまで行っても同じ・・。
夕暮れから夜になろうとしているが、子どもたちは家で待っているし、意味のわからないこの表示は延々と続くし・・結局道路に書いてあった緊急用の電話番号をメモして、Haruが
「高速**号に入ったのだけど、私は『e-PASS』を持っていない。一体どうすればよいですか?」
と汗をふきふき電話した。まだまだ聞き取りもままならない時だったが、切羽詰まると人間何でもできるものだ。
「なんだかよくわからないけど、クレジットで支払えるみたい。よかった・・。」
ということで、その場はなんとか切り抜けられた。
「いつこういう事が起きるかわからないから『e-PASS』買っとこうね!」
と話はしていたのだが、国際免許証では買えない、との情報があり、どうしようか・・と話していた矢先だった。
結末はというと、私達はなんとか夕方までに家にたどりつくことができた。 そして、 『e-PASS』の件は、通った後24時間以内に連絡して支払えばよい、ということらしく、何とか辻褄を合わせることができた。(もっとよく調べてみると、国際運転免許証でも、買うことが出来るらしいということが判明した)
今回のドライブは3時間半。目的の買い物は果たせなかったが、帰り道、思いがけず、刻々と変わる夕陽の色を二人で感動しながら見ることができた。
今日の大切な教訓は、自分が車で遠くに行くときは行ったことがあっても、道を覚えていない限りは
『地図、ガソリン、ナビゲーター』
その3つが必ず必要だということだ。
外国生活するのに、子どもが小さい方がいい・・と思った事もあったが、自分の場合は、子どもがある程度大きくなっていてくれて、本当によかった・・。