最終章の始まり

 今日から、子どもたちの学校が又始まった。
新年度ということで、Taikiの学校では、やはりクラス替えがあった。
 帰って来るなり、
「久しぶりやったけん、メチャ疲れた・・。」
と言っていたが、顔色は明るかった。
 新しいクラスには、元から同じクラスで、仲の良い子が4人くらいいるらしくて、安心したようだ。
一緒に休み時間に遊んだりしているので、男の子で知らない子は一人しかいなかった、ということだし。
 一ヶ月もお休みで家にいて日本語しか話さないと、又、英語だけの学校生活に入るのが大変なのではないか、などと思っていたが、もう、
「困ったら、友達に聞けばいい。」
という安心感があるので、それほどの緊張はないようだ。

 いつか彼が、
「うまくやっていくにはコツがあるっちゃんね。」
と、彼なりのコツを伝授してくれたことがある。
「たくさん話しかけてこられたらね、ちょっと困った顔して、『I can't understand.』って言った方がいいっちゃん。
言わないと、わかっとうのに何にも答えないって思われちゃうから、ヘンな顔されちゃう。
そう言うと、『ああ、そう、わからないんだね・・。Never mind.』って、いうことになるんだよ。」
 
ちょっと困った顔pen0_01というところに彼は、生きる道を見いだしているようで、なるほど・・と思った。
が、要するに、コミュニケーションしたいのだけど、言葉がわからないので、それができないのだ、という事を伝える、ということが大事なのだろう。

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