歯医者さんを手配してくれたKaoriさんのご主人(F氏。スシ職人から、牧師を目指して勉強。免許を最近とったという日本人)が、紹介したい人がいる、とおっしゃっていたのだが、今日は、その方を家にお招きした。
日本のN学院大学の先生(M氏)で、奥さんは香港の方。お子さんは、こちらの学校で音楽を勉強されている。M氏は、日本とオーストラリアを年6回くらい行ったり来たりされていて、今回は9月まで、こちらにいらっしゃるらしい。音楽がお好きで、「振動の研究をしていらっしゃる」という事だ。
私達は、ハープとフルート、ピアノと歌、の演奏でおもてなしをすることにして、数曲練習した。(お客さんも歌えるように、歌詞カードも用意)
夜7時に、F氏とM氏がいらっしゃった。挨拶がすむやいなや、M氏は、抱えてきた年代物の蓄音機を据える場所を探して、セッティング。
「これで、音を出しましょう。針は、竹針と鉄針。どう違いが出てくると思うかな?」
いきなり講義に入られた。
「えっと、竹が弱くて・・。」
「その通り!さあ、針先を削ってみよう!誰がやるかな?」
・・
こうして私達は80年程前の蓄音機で、60年程前のレコードを、竹針と、鉄針の両方で聴かせてもらった。
鉄針は一回限りしか使えない。竹針は繰り返し削って7回ほどは使えるということだ。(生き方の違い、という、心憎い話。)
竹針を切るハサミまでご持参で、それも体験させてもらった。確かに聴き比べてみると、音が違う・・。
そうこうしている間にKaoriさんと3人の子どもたち、そしてお友達の日本人女性が一人、到着だ。
みんなでその音に耳を傾ける。
滅多にない機会(こういうものは、突然(唐突に?!)やってくるものだ・・)に、蓄音機の音を堪能させてもらうが、それを聴いているM氏の嬉しそうな表情を見ると、本当に、これが聴けて(みんなにとって)よかった・・と思わずにはいられない。
蓄音機の説明、音を出す体験、本当にめずらしい経験をさせていただいて、ひとまず講義も終わる。
次は私達のおもてなし。
自分たちの演奏と、みんなで歌ってもらう歌(「涙そうそう」と 「上をむいて歩こう」)。
Kaoriさんは韓国人なので、子どもたちは韓国語と英語しかわからない。それでローマ字の歌詞カードを用意しておいたが、それは読めたようだ。
それから、今度はKaoriさんの子どもたちのピアノを聴かせてもらう。
そして、M氏のギター演奏。勿論、講義も。
「さくら さくら」そして何曲かのゴスペルソング。
「聖者の行進」の歌詞の説明、そしてみんなで歌おうコーナー。
すばらしいサービス精神だ。
と、突然
「お湯をください。」
という一言と共に、コーヒー豆を挽くミルと、コーヒー豆が登場。
で、おいしいコーヒーを入れてくださった。(勿論、講義込み)
その後、話に花が咲いた。
・・何もかもが、非常に興味深かった。
成り行きで、明日はF氏が説教をされるという日本人教会に、お話を聞きに行くことに。