小学校の懇談

 6月末で学期が終わるので、ここ数日、個人懇談が開かれている。Taikiの懇談は今日の夕方だったので、Haruと二人で行ってきた。

 彼のいる、4Lクラスの担任は、ラズリーニ先生という大きな(背も高いが、体格もがっしりしている)男の先生だ。
「ラグビーか何か、されているのですか?」
改めて会うと、本当に大きいので、思わずHaruが聞くと、
「いや、ラグビーはやりませんが、ウエイトトレーニングをやっています。」ということだった。 

 さて、私達が、この一年間、Taikiに望んでいることは、とてもはっきりしている。
?オーストラリアで、いろんな人と接するという体験をすること
?言葉がほとんどわからない状態で、きっとストレスも大きいが、それでも楽しく過ごすこと
?英語は、ネイティブの発音を聞いて、生の発音に慣れて、できれば少ししゃべれるようになるとうれしい

 学校では、最初はとまどっていたが、今では、ポツンと一人でいる事はあまりなくて、 彼曰く
「ぼくね、グループの中にまぎれこんどうとって!」
ということだし、とにかく毎日、学校に行くのは楽しい様子なので、それだけでも充分満足している。

 懇談では、まず成績表のようなものを渡してくださって、先生がおっしゃったことは
「今、どういう状況かと言うと、時々取り出して、特別クラスで英語の勉強をしています。授業では、算数はよくできますが、その他の科目では、何といっても英語がわからないために、理解できないところが大きいですね。」
ということだった。しょうがないかな・・くらいに考えていたら、続いて先生は
「それで、まず、できれば電子辞書を彼に買ってあげてほしいのです。普通の辞書だと調べるのに時間がかかりすぎますし・・。それは大きな助けになると思うのです。
それから、土日などに、日本の方が教えている英語クラスに通って、英語の力を伸ばせば、グンと力がついてくると思います。」
と続けてお話をされた。授業中は、静かで、手をあげることもない。もしも英語がわかっていたら、理解できることなのに・・。という事を感じていられるようだった。
 ありがたかったのは、自分がもし彼の立場だったら・・という話し方をしてくださったことで、真剣に彼の力を伸ばしてあげたいと、心底思ってくださっている様子がよく伝わってきた。普段は穏やかで寡黙な感じなのだが、教育への熱意が感じられた。
「お友達とは、うまくやっているようで、安心しているのですが・・。」
と言うと
「それは、問題ありません。色々な子と関わって、楽しそうによく遊んでいます。」
とのことだった。

 私達は、英語の補講クラスを考えてみます、と言って 、先生にお礼を言って帰ってきた。
家に帰ってみんなで話し合ってみた。
やはり、私達にとっては、Taikiが学校で友達を作って、楽しくやっている、その事が一番大切な事だ。
土日に、違う学校に入って、又そこで違う先生、違う集団に合わせて勉強もがんばるというのは、本人も疲れ過ぎると言うし、確かにハードなことだ。
それで、結論としては、学校の勉強でわからなかった事とか、幼児向けの英語の教本とかを、土曜日の午前中に私と一緒に勉強することにした。

 先生からいただいた成績表というのは『2006 Mid Year Report』という表題で、中身はいくつかの項目に分けてあって、それぞれについてのコメントが書いてあった。
*READING  *WRITING  *HAND WRITING/BOOKWORK  *SPELLING  *MATHS  *SCUEBCE/HSIE  *PERSONAL & SOCIAL DEVELOPMENT  *CREATIVE AND PRACTICAL ARTS

 評価としては、礼儀正しく、熱心に勉強をしている。もし英語ができればもっと学力が伸びるだろう、ということだった。