♪『Believe』の思い出

 先週日曜日、教会で知り合ったSさんが、お子さんを連れて遊びに来てくれた。
お寿司屋さんをやっていらっしゃるご主人と、10年以上前に、夫婦でこちらに移住してきたとのこと。今は永住権を獲得するのは、とても大変だが、その頃は、今ほどは厳しくなかったし、寿司職人、という技能がものをいって、その当時は意外とらくに永住権が獲得できたらしい。
 息子さん(14歳)と娘さん(11歳)は、こちらで生まれ育ったので、家庭以外では英語を話すのがあたりまえの生活だ。
日本語も上手なのだが、『読み書き』は少し難しいところがある、というお話だった。小学校で習う漢字の数を考えても、確かに、外国にいて、英語で生活しながら、日本語を学び、なおかつ感じをマスターするのは、かなり大変なことだと納得する。

 こちらにチェロの上手な日本人の方がいらっしゃって、娘さんはその方にチェロを習っているということ。サッカーなど、スポーツが好きな、とても活発で可愛らしいお嬢さんだった。息子さんは、とても素直な好少年で、野球をやっていて、今度、日本に試合に行く、というのを楽しみにしているようだった。
 こちらでも、学校が終わってからの習い事というのは結構盛んなようだ。スポーツやダンスや、ピアノなど、やっている子どもは多い。だけど、Sさんいわくは、塾などに行かせるのはオーストラリア人より、アジア人の方が多くて、熱心だとのことだ。

 『SUSHI』という看板が本当にたくさんあるけど、覗いてみると、中国人がやっていることが多いような気がしていたので、聞いてみると、その通りだとのことだった。
材料にこだわって、すし飯に、新鮮な魚をのせて心をこめて握る、日本の寿司とはちょっと違う『SUSHI』を、売るのが上手な人達が、いろんな所で売っている。
『SUSHI』が、ポピュラーになって、気軽に買って食べられるのだから、それでいい、といえばいいのかもしれないが、こだわりをもったお寿司屋さんは、住み分けをしていかなければならない状況のようだ。

 ここに来て10数年経つけど、暮らしやすいし、人々は親切だし、移住してきたことに、やっぱり満足してらっしゃるようだった。
久しぶりに日本に帰ると、道行く人達の、歩く速度が速くて、びっくりした、とおっしゃっていた。

 音楽がお好きだというので、楽器の話の後、『アメージンググレース』を歌ってもらった。
外で遊んでいた子どもたちが戻ってきてから、みんなで一緒に『Believe』や、『涙そうそう』を歌った。
『Believe』という曲はご存じないようだったが、歌詞をコピーしたものを、Sさん達にもお渡しして一緒に歌うと、Sさん、歌詞に感動して涙ぐんでしまうシーンもあった。
この曲には、たくさんの思い出があるが、それが、また、ひとつ増えた。
 カラオケに時々行かれるようで、日本の歌は結構知っていらっしゃるようだった。きっと子どもたちにも、日本の歌を伝えたい、と思っていらっしゃるのかもしれない。
 楽器をやってみたいけど、難しくて・・でも、歌は大好きで・・というSさん。とても気さくで優しい人達と、ステキな時間が持つことができて、本当によかった。

  ☆  ☆  ☆  『Believe』      作詞/作曲 杉本竜一  ☆  ☆  ☆

  1.たとえば君が 傷ついて           2.もしも誰かが 君のそばで       

    くじけそうに なった時は             泣き出しそうに なった時は

    かならず僕が そばにいて            だまって腕を とりながら 

    ささえてあげるよ その肩を           いっしょに歩いて くれるよね

    世界中の 希望のせて              世界中の やさしさで

    この地球は まわってる              この地球を つつみたい                      

    いま未来の 扉を開けるとき           いま素直な 気持ちになれるなら

    悲しみや 苦しみが               憧れや 愛(いと)しさが

    いつの日にか 喜びに変わるだろう      大空に はじけて 燿(ひか)るだろう

    I believe in future             I believe in future

    信じてる                      信じてる

                                いま未来の 扉を開けるとき 

                                 I believe in future

                                 信じてる