さまざまな事情

 今日は、Shouはタイ人のドンの家に、Aiは、韓国人のステラとエスタ(姉妹)のところに遊びに行った。

 ”ちょいワル”キャラのドンだが、友情には厚く、先週、連絡をしてきてくれた。
とはいえ、こちらからの連絡はとても取りにくい。メールもできないし、電話をしても、出た男の人が、
「いない。」
と一言、切られてしまったりするようだ。
 先日、遊びに行った時に、
「家に入る時、ドンが、えらい緊張しとうっちゃんね。」
とShouが言っていたが、その理由が今日わかった。
元々、タイで暮らしていたが、お母さんのオーストラリア人との再婚で、こちらへ来ることになったらしい。
まだ、新しいお父さんに馴染めていない、というのが、その緊張の理由のようだ。
 色々と気苦労もあるようだが、ドンは、ゾウの病気を治す医者になりたい、という強いモティベーションを持っていて、勉強には意欲的だ。
自分の意志で行動し、責任をとる、その潔さを感じる。
きっと、自分なりに人生を切り開いていける人だろうと思う。

 一方、エスタたちは、母国にいるお父さんと離れて暮らしている。
学校に行く前にプール、そして・・と教育に熱心な家庭だ。
教育費も、送り迎えなどの時間を捻出するにも、お母さんはさぞかし大変だろう。
土曜日も働いていらっしゃるようだが、どうも、同じマンション(こちらではUNIT)に住んでいる人たちが、助けてくれているらしい。
 迎えに行った時に、お世話をしてくれていた方に挨拶したが、後でAiが、
「あの人ね、お父さんじゃないんだよ。おやつに韓国料理をごちそうになったけど、それもお母さんじゃない人だった。」
と言っていた。
なるほど、そういう環境だったら安心・・人事ながら、ホッとした。
 エスタは『となりのトトロ』が好きで、歌をよく歌っているようで、今日も、DVDを見せてもらったようだ。
日本のアニメが、気に入ってもらえているのは、嬉しいことだ。