通りがかりの家に、マンゴーの木。
そういえば、最近、店にマンゴーがたくさん置いてある。
一個いくら、というよりも、箱売りをしているので驚いてしまう。
日曜日のマーケットで野菜類や果物を買うと、すぐに傷むのも確かだが、とにかく安上がりなので助かっている。
たくさんの店があるので、何を買うにしろ、しばらくあれこれ見て回るのだが、結構店によって品質、価格が違っていることもある。
ある時期、マーケットに行くと、ある店のマンゴーが、一個いくらでなく箱売りになって、とても安くなっていたので喜んでいた。
数週間して行ってみると、
スーパーマンゴーという札があって、
「これは、とっても甘いよ!」
と、店の人が言っていた。
ただものではないマンゴーのようだ。
そして、その翌週行ってみると、今度はウルトラスーパーマンゴーという札があり、
「特別に甘くて、美味しいよ!!」
と、店の人がお客さんに呼びかけていた。
そんなに美味しいんだ・・と思いつつ、他の店に行くと、これまた大きな文字で書かれた札。
そこには、EXマンゴーと書いてある。そして、
「これはスペシャル!信じられない甘さだよ!」
という店の人の叫び声。
もう、何がなんだかわからない感じである。
とにかく何が何でも売ってしまおう・・というところだろうか・・。
ただ、名称は何であれ、確かに色といい、熟れ具合といい、立派な安いマンゴーが増えているので嬉しい。
売り手のたくましさには、惚れ惚れするしかないが、買い手も負けていない。
ある時、野菜を買おうと、店先で見ていたら、横にご夫婦らしき人たちがいて、ブロッコリーを手にとって何やら悪戦苦闘している。
何て熱心に新鮮さを確かめているのだろうと思い、男性の手元を見てびっくり。
なんと、親指の爪で、一生懸命にブロッコリーの茎を切り取っているではないか!!
野菜は量り売り、すなわち、重さで値段が変わるので、食べもしないブロッコリーの茎など、切ってしまって、少しでも軽く、安くあげようというのだろう。
生き抜くという事は、かくもすさまじいものなのか・・。