「おい、ギャツビー買ってきてくれよ。」
「頼むからさあ・・。」
「どうしても、あれがいいんだよ、何とかならない?」
断っても、断っても、Davidに毎日せがまれていたShou。
どうやら、整髪料のようで、どこがどう良いのかわからないのだが、とにかく抜群にすばらしいらしい。
見栄えなど関心もないので、髪の毛なんぞは、どの方向に流れていっても、構わない。おおむね上へ上へと向かう傾向にあるその硬い髪の毛を、いずれかの方向へピシリとスタイリングしたらなどと、考えたこともない我が家の男の子には、まるきり無縁の世界の話だった。
そういえば、小学生の時、少林寺の先輩の高校生に、
「おまえ、どうやって、そのヘアスタイル、キメてきたとや?」
と、感心されたことが幾度かある。
「ハァ?」
何を言われているかもわからず、ポケッとするだけの息子。
その硬さゆえに、ハリネズミの針のように、上に向かってとがって向かっていくにまかせている髪の毛を、流行のスタイルにキメているのだと勘違いされたのだと知って、家族で大笑いしたものだ。
その彼が、よりによって、日本の整髪料を頼まれるとは、なんとも・・。
が、日本の製品をそこまで褒められて、そこまで頼み込まれたら、何とかするしかない。
友情のために・・!ということで、休日、とうとうシティーに、そのギャツビーとやらを探しに行った。
注文通り4個仕入れてきて、翌日渡すと、Davidは、本当に大喜びしたらしい。
「おまえ、ほんと、いいヤツだよな!!」
その満面の笑顔に、こっちまで嬉しくなったという。
韓国人のDavidは、IECに入った時からずっと一緒のクラスで、同時にHigh Schoolの同じクラスになった、因縁の友だちだ。
独特の風貌(かなりぽっちゃり体型で、黄色い縁のメガネ、かなり明るく染めた髪)で、結構人目を惹く感じの子だ。
食べるのが好きで、ランチの時は、いつも自前の大きなお弁当を食べ終わった後に、
「ああ、お腹空いた・・!」
と、あたりを見回して、まだ食べている友だちのお弁当を狙うそうだ。
授業中すら、何かをこっそり食べていることがある。
ある授業で、先生が、
「みんな、得意な事、何かある?」
と、教室で声をかけた時、
「Davidの得意なことは、食べることです、先生!」
と、すぐさま、あちこちから、声があがったという。
そして、それに、頭をかきながら、照れる、という、何ともほのぼのとしたキャラだ。
ファッションには、こだわり抜くようで、ギャツビーの話もそうだが、私服はいつも、シャツや帽子、今風のスタイルにキメている。
噂によると、ダイエットに挑戦中だとも・・。
真面目な生徒というわけではなく、
「明日は、たるそうだから、授業、休むよ。」
と、学校をサボったりもする。
かと思うと、友だち同士のケンカが起こり、取っ組み合いになりそうになった時に、
「ヨイショ!」
と、間に割って入り、その体で遮るものだから、いきり立った子も、Davidを
「邪魔だよ!」
と、コブシで殴って、ついつい、そのおなかのあたりのプヨプヨした感触に、
「Oh, Nice body!! ナイスバディー!」
と、和んでしまって、いつの間にかケンカが笑いに変わってしまった・・という伝説もある。
友だちのためには、体を張る男である。
スイミングに行って、プールで小学生の妹に会うと、みんなの前でも、ニコニコして大きく手を振っていたという。
妹の誕生日の翌日には、その話を何回も繰り返して嬉しそうに話していたそうだ。
心から妹思いの、優しい兄という面もある。
最初、彼を見たのは、学校の帰り、携帯で音楽を聴きながら、右に左にゆるやかに揺れながら、うちの前を歩く姿。
かなり印象的だったその彼と、学校で同じクラスになったという話を聞いて驚いていたら、なんと、私たちが最初にお世話になった日本人の方の甥っ子だと後で判った。
彼に関しては、本当にたくさんの逸話があって、Shouからいろんな話を聞いて、楽しませてもらった。
今、日本語を勉強しているそうだ。
いつか、又、日本で会う日も来るかもしれない。
こんにちは〜。
Nice Buddy!
ステキな友達ですね〜。
日本での再会が実現すると良いですね
我が家には、新メンバーJackが加入して、
楽しくも、てんやわんやな日常になってます(笑)
こちらは、今日も4月上旬の気温でポカポカです。
花粉症には悩まされてますが、うかれてどこかへ
フラフラ出かけたくなるようなお天気です
こんにちは
いろんな名前の整髪料がいつのまにか増えてきて、我が家の長男はわざわざ毎朝々髪をたてています。
Davidは会いたいなと思わせる素敵な男の子ですね いいな〜
今、6年生は体育の授業がサッカーで、
「○○君がかっこ良くシュートした。」
「隣のクラスでは女子が一番シュートの数が多い」「今日は何点入れた」など楽しそうです。
子どもに関われる間はプラスに考えて、親も楽しみたいですね
らむねさんへ
熱烈歓迎!!JACK
ほんっとに可愛いですね。まゆ毛の凛々しさがまたステキ!
もう、目が離せなくて、お出かけも一緒にしていくらい・・?
お友だちができたモモちゃんも、嬉しいでしょうね。どんな風に、馴染んでいくのか、それを見ていくのも、又、感動的なことでしょう・・。
気持ち、そのまま素直に表現してくれる犬たちって、まるでみたいに、気持ちを癒してくれるよね・・。
お会いできる日が、とっても楽しみです。
お世話、大変でしょうけど、がんばってね。
たんぽぽさんへ
朝、鏡を見て自分をチェックするようになってきたら、自分なりの髪型とか、スタイルとか、生き方とか、少しずつ、少しずつ、試しながら見つけ出していくんようになるんだろうね。なんか初々しくていいね!
なんとAiは、あんなにこだわっていた長い髪を「切る」と言い出しました。
「これが、わたしだから!」と、何とか言いくるめて5?切っても、涙を浮かべていた彼女が、こう言い出してびっくり。
「もう、どうでもよくなった。」
・・なんか、ふっきれたものがあったようです。お守りのようだった髪を短く切っても、私は私だわ、みたいな自信が少しついたのかなって思って、親としてはちょっと喜んでます。
ちなみに、私は、うっとおしさに耐えきれず、又、伸びた髪を「ちょっと思い立って」自分で切ったので、すごいことになってしまいました。明後日、修正してもらいに美容室に行って、笑われてきます・・。