駐車場の‘かかし君’？

　「そういえば、まだ、オペラハウス、遠くからしか見たことがないよね！」
ということで、 今日はみんなでシティー観光に繰り出した。

　晴れたかと思うと急に空は曇り、ザッと雨が降ってきた、と、今度は青空・・まるで予測のつかない天気。
もう、どうでもいいや・・という気になってくる。長袖の人が多いけど、それほど寒くはないのが救いだ。

　オペラハウス、近くで見ると、予想をはるかに超えるスケールだった。１時間の日本語ツアー（１１時からと２時半から）、それから早朝のバックステージツアーなどもあるようだ。　　　　　
　　　　　　　　　　　　ここでも咲いていた（４月から今の時期まで、あちこちで見かける）極楽鳥花。

オペラハウスからシドニー湾が見渡せるが、黄色い水上タクシー、ゆったりした観光船、サメの顔した船、様々な船が見えた。


　次に、チャイナタウンも、まだだよね・・という話になり、出発！車だといくらもかからない距離だ。
チャイナタウンの近くのワールドスクエアという場所の駐車場に車を停める。

　この国の一般の駐車事情は・・などと言えるほどよくわかってはいないのだけど、知っている限りの話をすると、まず路上駐車。

　歩道の端に「ここは停めて良いです」との表示がよくある。停めてチケットを買う。それを車のダストボードの上に見えるように表示しておけばよいのだ。
が、英語が即座に読める人ならばいざ知らず、表示がさりげなさ過ぎて、走りながら
「あ、ここOK!　入れよう。」
などという瞬間芸ができるようになるまでには、まだまだ相当時間がかかりそうだ。

　今日も、駐車OKの札があったので、車を停めて、側にある機械でチケットを買おうとして、スペースの番号を押すと、
「そこはバスの駐車スペースです！」
との表示がでてきた。そんなこと、どこに一体書いてあるのだろうと、モタモタしていると、側の車の中から金髪の女性が何か大声で叫んでいる。よく聞いてみると、
「わたしの車の後ろにとめたらいいわよ！！」　
ご親切にも、そう教えてくれていた。お礼を言ってその通りにしてみると、そこは本当に大丈夫だった。
よく注意して周りを見ると、確かにバスの路上駐車スペースという表示があったのだが、気づかなかった。
　走りながら駐車スペースを素早く探すには、一体どこを見たら良いのか、というポイントがいまいち、というか全然わからない・・。運転中に視線は泳ぐばかりである。

　やはりそれは危険だろうということで、路上駐車はなるべくせずに管理された駐車場を使うことが多い。
そういった場所は、（今まで停めた所の話だけど）ほとんど、予約車のみのスペースがずらりとあって、一般車用の場所は限られている。
おまけに、ベビーカーを乗せた車用だったり、ディスエイブル専用だったり、１時間未満の駐車用だったり、色々な指定が駐車スペースに書いてあることがあるので車を停める時には、充分注意しなくてはいけない。

　さてワールドスクエアの駐車場、ここなら大丈夫だろう、という場所に停めて車を降りたが、しばらく歩くと、駐車スペースに、何やら怪しげな不審な形が・・。
近寄ってみると、なんと人である。というか、人型である。
　

　多分、平日にはこの黄色い人は立っていて、予約スペースだという事を伝えるものではないか。という話になったが、どうだろうか？とてもユーモアのある発想だけど、ちょっとこわいような・・駐車場の案山子（かかし）といったところだろうか・・。

　さて、この上もなく中華街らしい雰囲気の場所にたどり着いた。西洋風の建物の中の異空間である。が、アジア人ばかりでなく、たくさんの人種がいるのが、面白いところである。ずらりと並ぶレストランには、家族連れの白人も多い。箸の使い方など、お手のもの・・といった人達も結構いるのだ。

　中華街の端に、大きなマーケットがある。シドニーに来て間もない頃、行ってみたところだが、そこには野菜・果物、衣類、電気製品、オモチャ、等々の安売りの店が山ほど入っている。
　オペラハウスのショップで見つけて、Taikiがほしがったウオンバット・・あちらでは３０ドルだったので、帰国する時に免税品店で買おうか・・ということにしていたら、ここでは、わずか１０ドルで売っているではないか！見つけてしまったので
「ボクの持っている全財産使ったら、買える！」
ということで、無事、ウオンバット君は彼のものになったのでした。

　ちなみに、帰りに駐車場でトイレに行こうとしていた時、私達の前を歩いていた若い男性二人、仲良く手をつないでいるな・・と思って何となく見ていたら、本当に仲良くお互いに微笑み合って、言葉を交わしている。そして、あれ、少し歩くスピードが落ちたな、と思った次の瞬間、目の前で二人は熱いKi＊＊を交わしたではないか！　
  この国の人は、ゲイへの偏見を持たないのだとは聞いていたが・・人目を特に気にするでもない、彼らの行動に、初めて実感として感じたのであった。