「学校に、カッコ良いなって思う男の子や、キレイだなってうっとりするような子、いる?」
帰ってきた上二人の子どもたちに聞いてみると、声をそろえて
「そんな余裕、ないっすよ!」
確かに・・の一言だった・・。
今のクラスは、普通のクラスに入るための英語強化クラス(IEC)で、とにかく一年間で英語力をつけるプログラムなので、かなり先生も厳しいし、宿題も多い。
今学期に入っても、日本の勉強をする時間がまだとれない状態だ。
(休日にすれば良いのだろうが、そこまで・・と思ってしまう親が甘いせいなのだが)
クラスはどうかと言うと
「**の国の子たちってきついよね!ほんっと・・。」
日本人の女の子とAiがしみじみと話していたが、安全で平和な(だった?)日本ののどかな片隅からここへ来て、世の中の厳しさを肌で感じているようだ。
その中で、居場所を作って、笑顔で過ごせたならば、この一年間でかなりタフになりそうな感じだ。
彼らとちがって、家の中に毎日いる私は、結構平和に生きていけるのだが、まだまだ外へ出ると『不思議の国』にいるような感覚だ。
八百屋、肉屋、魚屋、そんなものはできれば避けてスーパーで事を済ませてしまいたいのが本音である。もし何か聞かれても、きっとわからなくて答えられない。
シドニーに長く暮らしている方で、ここに来た日本人が(まごつかないように)という実に親切な目的で色々な事を教えてくれているサイトがある。
(あそこには、どうやって行けばいいの?どうすればいいの?)
わからない時に、時々お世話になっている。
ものすごく実際的で、しかも安心できるように説明されていて、全く存じ上げない方ながら、心底脱帽、敬礼!きっといつか感謝の言葉を伝えようと思っている。
このサイトの筆者は、各観光地の『まごつき度数』『まごつきどころ』などもきちんと(!)記述してくれている。すごい。
きっとその方は、いっぱいまごついて困ったから、そうならないように日本人に伝えてくれているのだろう。
できれば何の問題もなく物事をひとつずつクリアして行けたらスマートでラクだけど、そうはいかなくい方が当たり前なのだ。
観光旅行ならばいざ知らず、子どもたちも毎日苦戦しているのだし、思い切ってまごつく勇気を持とう!それが今日の結論である。
『One Smile, One Step』の前に、まず、まごつく勇気を時々(いつも、というのは無理)持つことを目標にした方がいいような気がしてきた。
☆まごつく・・《当惑する》be embarrassed ((with, by));
《途方に暮れる》 be at a loss ((what to do, how to do));
《うろたえる》be [get] confused ((by, at));
《動揺する》be upset((by))
こうやって見ると、なんとぴったりした言葉だろうか・・何とも言えない日々のまごつき・・どれをとっても当てはまる、それをまとめて表現できる感じがする。
という事で、今日は (一人でまごつく勇気がまだ持てなかったので、Shouに
「一緒にまごつきに行こう!」
とつきあってもらって)魚屋さんに挑戦してきた。
自慢ではないが、イカと鮭以外の魚は1つも名前がわからなかった。
「二切れください。」
というのは何とか通じたようだ。が、金額は聞き取れなかった。
まごつきカウンターがあったら、まごつき回数1回!というところだ。
とりあえず、Pacific Dory Fillet と書いてあった白身魚を買ってみた。大きい切り身なので5人分二切れで充分。しかも5ドル。安い。
調べてみると、マトウダイという魚だそうだ。ムニエルにしてみると美味しかった。
『まごついて、立ち直って、笑顔、そして又歩き出す』
ちょっとステップが増えたけど、実際的な目標を掲げていくことにしよう。
まごつきも目標の中に入れると、まごつく勇気が出てきそうだ。
まごついた思い出は、きっと後になって笑える、印象深いものになっていくのだろう。