人生に役立つ算数の授業♪

 いよいよHigh Schoolに入ったShouだが、IECからの入学ということで、クラスは、やはりOZ(オージー。オーストラリア人の略)より、同じくIECから来たアジア系の生徒が多いクラスのようだ。
が、好きな教科である数学と理科は、
「ついていけなければ、クラスを下げればいいから・・。」
という先生の判断で、たくさんOZのいるクラスに入れてもらっている。
「クラスはどう?」
と聞いても、
「クラスといっても、科目毎に変わるので、どれがクラスかわからん。」
という事だ。

 宿題はずいぶん減ったが、授業は格段に難しくなってきたようだ。
わからないところは、親切そうなクラスメートを見つけて、聞くようにしているらしい。
頼りにしていたバディのジョンは、自分の国に帰っているらしい。が、人生、そんなものだろう。
 受け持ってくれる先生の中に、面白い先生が何人かいるらしく、結構Shouは楽しんでいる。

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 体育の先生は、とてもテンションが高く、一人でジョークを言って、大笑いしたりする、明るい先生のようだ。
鳥があまりうるさく鳴いていると、
「OK! OK!  Merry Christmas!」
と、(我々日本人には、よくわからない言葉の持っていき方だが)大声で呼びかけたり・・。

 数学の先生は、生徒の持っている定規をみて、
「あ、それ、いいね。今日の君の宿題は、その定規を私に買ってくることね。」
と、冗談なのかわからないような事をおっしゃっていたりする。
 その男の先生は、ピンク色が好きで、
「昔は、男性がピンクを身につけるなんてもっての他だったが、今は、時代が違うのだ。
ピンクは、なんとすばらしい色ではないか!」
とクラスで力説し、生徒がブーイングすると、
「よし! 態度や成績の悪かった者には、ピンクのノートを使ってもらうことにするから、覚えておくように・・。」
などとおっしゃるらしい。
 ここで暮していると、そういう事も、ありえるかも・・と思ってしまう。
 毎日、人間ウォッチングをするのが、とても楽しそうだ。

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 昨日のAiの算数の宿題で、こういうのがあった。
「ジョンは、『セール!2年間、利子なし!』という広告を見て、1500ドルの冷蔵庫を買った。
300ドルを頭金で払って、あとは毎月45ドルずつ支払うようにと店の人に言われた。
契約書には、こうも書いてあった。
『もしも、2年間で支払いを終えなければ、総額の24%を支払わなければならない。』
ジョンは、言われたとおり支払いを続けたが、2年後に、総額の25%を支払うようにと店の人に言われた。
それは、なぜか?」

 算数も文章題なので、読むだけでも結構大変そうだ。
単純に計算したら、2年間で支払おうと思ったら、毎月の支払額は50ドルになるはずだ。

「どうして最初に45ドル払うように言ってきたんだろう?そこからわからない。どうして?」
と、助けを求めてきたので、頭を寄せ合って考えたが、結局、
「店の人が毎月の支払額の計算を間違ったっちゃない?」
ということになって、解答用紙にそう書いた。

「どうやった?まさか正解・・?」
と、今日、帰ってきたAiに聞いてみると、
「正解だった!先生は、店の人がわざと間違った計算をする事もあるから、ちゃんと自分で計算、確認して支払いをしなければいけない、それが教えたかったのよ、って言ってた。」
という話。
 24%のはずが、いつのまにか25%の請求になってしまっているのも、現実にありうることだ。
ごまかされないように、という勉強なのだろう。

 てっきり算数の授業と思っていたが、人生勉強も含まれていたようだ。
 ・・なかなか、奥深いものが・・。

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