Flying Island

夏の朝。 地面が乾ききっていたから、 ぼくは、花に水をあげていた。 すると、じょうろの先っぽに、 小さな虹が出た。 それは、まるで、 「のどが、とってもかわいていたの。お水をくれて、うれしいわ！」 そうささやく、花のコト …Continue reading →

冬が終わると、景色は少しずつ彩りを増していく。 縮こまっていた体を伸ばし、 次々と、いきものたちが、生きている喜びを歌い出す。 そして、 「あ、蝶々！」 軽やかに舞うチョウを見た時・・・本当に春が来たなって思う。 ・　　 …Continue reading →

何を描こうかなって、色鉛筆を見ているとワクワクしてくる。 「すぐに空色がなくなっちゃう。」 「ぼくは、黄色。もう、こんなに短くなっちゃった！」 短くなる色がちがうのは、きっと、絵の中に、自分の好きな色が、いっぱい織り込ま …Continue reading →

じぶんがだいきらいって思うとき、 どうしてなんだろうって、やるせない気持ちになるとき、 「だいじょうぶ！」っていう、きみの言葉が、 ゆっくりと、ゆっくりと、ぼくの心の痛みをやわらげていく。 そして、いつしか、 （きっと、 …Continue reading →

星の数ほどの喜びが、あった。 ふりしきる雨ほどの心の傷も、受けた。 そうして、今、それを黙って抱えて、生きていく。 側にいるともだちの笑顔には、 かつてなかったほどの、ぬくもりが、 そのまなざしには、いいようもない優しさ …Continue reading →

どこまでも青い空。 風の背中に乗って、 はらはらと、サクラの花びらが、舞っている。 「わたし、踊れるわ！」 「なんて、楽しいの！」 「わたしたち、生きてるわ！」 風が奏でる音楽が、命のリズムを巻き起こし、 やがて、花びら …Continue reading →