♧『ベンのトランペット』

ベンのトランペット (あかねせかいの本 7)
『ベンのトランペット』(R.イザドラ 作/絵 谷川俊太郎 訳 あかね書房)


手にする度にドキドキする。そんな本がある。
音を絵に描いて伝えるなんて、そうそうできるものではない。
が、この本を開くと、リズム、響き、そしてジャズ奏者の息づかいや熱気までもが感じられる。
音に思いを込める演奏者の表情の表現は圧巻。
この本の魅力はそれだけではない。


ジャズクラブのトランペット奏者に憧れる少年は、トランペットなんて持っていない。
飽きずにいつも架空の楽器を演奏している。
彼にとってそれは至福の時間。
だけど、ある日、それを見た男の子たちに、ばかにされ、げらげらと笑われてしまう。
すっかりしょげている彼に、あの、トランペット奏者が近づいてきて・・。

少年の自由で純粋な思い、熱く、そしてクールな大人の魅力、全ての境界線を越えてしまう音楽の力、
それから・・モノトーンで描かれる世界の深さに浸る喜び。


大人が読んで、じゅうぶん楽しめる絵本。

 

カテゴリー: ♧絵本の紹介 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

SPAM防止の為に、次の計算式を入力してから投稿してください * Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.