♧『すきです ゴリラ』

すきですゴリラ (あかねせかいの本 (12)) 『すきですゴリラ』 (アントニー・ブラウン 作/絵 山下明生 訳)

ハナは、ゴリラが 大好き。 ゴリラの本も、いっぱい読んだし、ゴリラのテレビも、いっぱい見たし、ゴリラの絵も、いっぱい描いた。

でも、まだ、一度も、本物のゴリラを見たことがない。

「いそがしいから、いまは だめ。あした、あした」

それが、お父さんの口ぐせ。忙しすぎて、動物園に連れて行ってくれる暇なんかない。 ・    ・    ・

誕生日の前の夜、目が覚めたハナ。ベッドの下には、ちっぽけな、おもちゃのゴリラが置いてあった。

がっかりして、もう一度眠ったんだけど、なぜか、真夜中に目が覚める。

すると、目の前に、ゴリラがいて、なんと、ハナを、夜の動物園や、映画や、食事に連れていってくれた。

夢のような時間が過ぎて、お別れの時。

「あした、またね。」

「ほんとに?」

ハナは きいた。 ゴリラは、にっこり うなずいた。

・   ・   ・ 次の朝、ハナが目をさますと・・・。 ・   ・   ・

 

いつ読んでも、時を忘れて引き込まれてしまう、大好きな本。

その力って何だろう。

ただ、読んで、楽しい。

それだけで、いい。 だけど、あえて、考えてみると・・・。

ひとりぼっちのハナの気持ち、お父さんという存在。

絵を見れば伝わる、それがすごい。本当にすごい。

そして又、リアルなゴリラの表情の、圧倒的な迫力と哀愁!

登場人物(とゴリラ)の、心の中が、ページから、あふれ出して伝わってくるような感じ。

この本の、すごい魅力のもう一つは、絵の中の「遊び」。

切ない気持ちの中にも、暗い影の背景にも、どこか、人生の肯定するユーモアがあるような。

そんなこと、一切、考えずに、ただただ、無邪気に、「どこにゴリラがいるのかな?♪」って探して遊んだって、充分楽しめるし。

文句なしに、おすすめしたい本です。

カテゴリー: ♧絵本の紹介 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

SPAM防止の為に、次の計算式を入力してから投稿してください * Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.