♧『くんちゃんとにじ』
ドロシー・マリノ 作 / まさき るりこ 訳 (ペンギン社)
ある日、空にかかった虹を見つけたクマのくんちゃん。
「にじのねもとには 金のつまったつぼが埋まっている」
そんな話を小鳥に聞いて、大慌て!
家からお鍋を持ってきて虹の根元を探しに駆け出しました。
「それは ただの おとぎばなしですよ。」と
おかあさんが うしろから いいました。
「うちでは きんは いらないよ。」と
おとうさんも いいました。
それでも くんちゃんは もう夢中です。
途中、りすとうさぎとシマリスに道を教えてもらいますが、みんな
きんのつぼを さがしているんだったら、
あれは ただの おとぎばなしだよ
そう言いました。
それでも、くんちゃんは走って走って、ようやく大きな木の根元に着きました。
だけど、その時、虹はもう消えてしまっていました。
がっかりして帰るのかと思いきや、くんちゃんは、木を登り始めました。
そして、なんと、お鍋にいっぱい金のたからものを詰めて家に帰るんです。
★ ★ ★
まさき るりこさんのあとがきに、こうありました。
虹をおいかけることは現実の生活の中では無意味に思いがちですが、この本を読んで、虹を追いかけなければ何も持ち帰ることはできないのだなぁ、と、つくづく思いました。
心のままに駆けていく、くんちゃんの姿が清々しく印象に残りました。
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Posted:
7月 14, 2015 火曜日 at 11:36 am