✵遊びをせんとや
足が動かなくなってきて、施設に入ることを決めた母。
「批判するのが得意なのよ」
と話していた往時と違い 穏やかになり
訪ねて行くと帰りに必ず
「わざわざ来てくれてありがとう」
と言ってくれた。
そしてある日眠るように安らかに去っていった。
「遊びをせんとや生まれけむ」
そう言ってよく笑っていた母。
「遊んでばかりいるのよ」と。
「暇なんてないわよ、いつも構図を考えているんだから」
絵を描くことが好きだった母。
仏教が哲学として好きだと話していた母の戒名には
兄の依頼で「遊」の文字が入っていた。
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Posted:
1月 5, 2026 月曜日 at 10:33 am


